真空管交換レポートVol.10 >>> Fender Super Sonic編 by HARTONE 上田洋輔様真空管交換レポートVol.10 >>> Fender Super Sonic編 by HARTONE 上田洋輔様
こんにちは、真空管専門店のヴィンテージサウンド代表の佐々木です。 第3回 バンド応援プロジェクトで真空管をご提供させていただいたHARTONEのギタリスト上田洋輔 様より、真空管交換レポートをいただきましたので、ご紹介いたします。 【アンプの基本データ】
なお、逆バイアス調整だけですとパワー管のみが必要で、プリ管の発送は不要なのですが、今回は、プリ管のコンディションも確認するために、全真空管を送ってもらうようお願いしました。
真空管一式が到着!それから、数日後、上田様から真空管一式が到着しました。
大きい2本がパワー管6L6GC(China)Fenderで、メサブギーの純正管 左側にキレイに並んだ5本は、プリ管12AX7WC Sovtekで、右の1本は、位相変換に使われる12AT7 エレハモです。 この内部蒸着は、タバコのヤニのような物質が管内上部に付着している状態を指し、目視で確認できます。 内部蒸着の正体は、加熱されたヒータの熱により、電極を構成す物質(酸化膜等)が蒸発したものです。 パワー管とともに、プリ管も送っていただいたので、ゲインを測定したところ、12AX7の1本がゲイン不足であるとともに、バラツキが大きいという測定結果になりました。
今回の上田洋輔様からのリクエストは、つぎの通りです。 [ 現状の音で気になる点 ] ここで、HARTONE/Life CDも一緒に送っていただいておりました。
早速、CDをかけっぱなしにしながら、真空管のセレクト作業に入りました。 HARTONEの場合には、ツインギター構成で、上田様がエレキギターで、吉川様がアコースティックギターです。 ということで、今回のポイントは、アコギサウンドを活かす、というか喧嘩しない真空管サウンドを作るということを最大限考慮しなければなりません。 つまり、エレキギターだけが目立つサウンドでは、アコギが死んでしまい、透明感溢れるHARTONEサウンドになりません。 透明感を出しつつ、倍音が乗ったキレイで暖かいコードを弾けるような、そして、低音が出過ぎず、高域のヌケが良い、という欲張りなサウンドの最適解を探りました。
ということで、今回、私がセレクト真空管は、つぎの通りです。 パワー管として、5881 TUNG-SOLと6L6GC JJの2種類です。5881については、同じTUNG-SOLの6L6GCにするか迷いましたが、5881のほうが透明感が出るという結論に達しました。 一方、プリ管としては、12AX7 Mullardと、ECC803S JJ ゴールドの2種類です。そして、位相変換用のECC81 JJ ゴールド1本です。 プリ管も悩みました。Mullardだと、サウンドの解像度と分解能は抜群だが、5881との組み合わせでは低域がちょっと重くなるのではという危惧がありました。 しかしながら、あのキメの細かさは捨てがたく、6L6GC JJとの組み合わせではアゴギと同調して、ひょっとしていい感じになるのでは?という期待を込めて、セレクトしました。
ということで、私が厳選した真空管一式を発送いたしました。
HARTONE 上田洋輔様の真空管交換レポートそれから、数週間後、上田様からのレポートが届きました。 ------------------------------------------------------------------------------------------------ 『真空管交換レポート』 今回ヴィンテージサウンド様のご厚意により無償で真空管を提供していただました。
パワー管とプリ管共に2種類ずつ。それぞれ組み合わせて自分に最適な組み合わせを選び、それがいただけるという このご時世になんて太っ腹なんでしょうー!!
今回は佐々木様に当バンドの楽器構成を考慮して頂き、ボーカルの持つアコギサウンドを活かす、
DSC_0042.JPG ¬ DSC_0045.JPG ¬
まず音を出してみた感想ですが、音圧が違いすぎます(笑 組み合わせその?「6L6GC JJ & ECC803S JJ ゴールド」 組み合わせその?「6L6GC JJ & 12AX7 Mullard」 組み合わせその?「5881TUNGSOL & 12AX7 Mullard」 組み合わせその?「5881TUNGSOL & ECC803S JJ ゴールド」 結局バンドアンサンブルで合わせてみないと分からないってことで、日を改めバンドリハーサルで音出ししてみました。
「6L6GC JJ & ECC803S JJ ゴールド」 最後に、
正直パワー管での音の違いは良く分かりませんでしたが、プリ管のキャラクターの違いっぷりは今後も色々試してみる価値がありそうです。
本当にヴィンテージサウンド様には感謝しかありません! 今後も真空管交換の際は利用させて頂きたいと思います。 佐々木様、この度は本当にありがとうございました!! HARTONE ウエダヨウスケ ---------------------------------------------------------------------------------------------------- 最終的には、つぎのパワー管とプリ管をご提供させていただきました。 ECC81 JJゴールド 1本双極マッチ 中ゲイン PG12 12AX7 Mullard 5本マッチ 中ゲイン 真空管PX12 6L6GC-STR TUNG-SOL 2本マッチ 中パワー 真空管PX22
【HARTONEのご紹介】
2011.6.30 Good music ! (c) 2011 VINTAGE SOUND
|
| ホーム | |
Copyright © 2023 ヴィンテージサウンド |